イベント開催にあたって
皆さん、こんにちは。環境省自然環境局長の堀上勝です。グリーンチャレンジデー開催に当たって、共催者としてご挨拶申し上げます。
このグリーンチャレンジデーは、企業・自治体・団体・国民ひとり一人の地球に優しい行動=「グリーンチャレンジ」を応援する日で、新宿御苑にて毎年開催してきました。
私たちが豊かに暮らしていくためには、生き物たちが暮らしていける環境を守っていくことはとても大切です。本イベントが開催される新宿御苑は、さまざまな生き物が暮らしており、まさに都会のオアシスです。
世界は今、生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せていく「ネイチャーポジティブ」の実現に向けて進んでいます。その達成に向けた一つの手段として、環境省では民間等の取組によって保全が図られている区域を「自然共生サイト」と認定する仕組みを開始しています。今年4月には生物多様性の回復、創出等の取組についても対象とできるよう拡充して「地域生物多様性増進法」を施行し、9月には、同法に基づく初めての国の認定を行いました。このような仕組みを通じて、全国各地の活動を一層促進し、取組の輪を広げてまいります。
加えて、昨年3月に策定した「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」を踏まえ、本年7月に「ネイチャーポジティブ経済移行戦略ロードマップ」を策定し、企業や消費者、地域を含むステークホルダーに期待するアクションを取りまとめました。
企業を含む民間団体や地方公共団体からは、こうした動きに対して強い関心と期待が示されています。これを追い風ととらえ、ネイチャーポジティブの実現が、経済成長と環境価値の創出を両立させ、社会全体の変革へとつながるよう、関係の皆様と連携して尽くしてまいります。
国民の皆様は、日々の生活や買い物における商品やサービスの選択などを通じ、生物多様性の保全を行うことができます。その行動が、事業者による生物多様性の保全を後押しすることにつながります。こうして、ネイチャーポジティブ経済を皆様と共に作っていきたいと考えています。
グリーンチャレンジデー期間中は、福島県を始め、各地の様々な企業・団体がブースやマルシェを出店します。環境省では、国立公園、福島の復興や環境再生に関するブース出展をします。脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを作る国民運動「デコ活」についても、チラシ等で情報発信を行います。
このグリーンチャレンジデーが、森里川海の恵みを感じ、生物多様性や気候変動、資源循環などの課題解決に向けて、皆が学び、繋がり合う機会になることを期待しています。
また、11月1日から15日まで、新宿御苑の日本庭園では、「菊花壇展」を開催しています。ぜひ、こちらもお立ち寄りください。
皆様の来場をお待ちしております。